プレ金、当初1年の旅行消費は3000億円程度に-みずほ総研

 みずほ総合研究所(みずほ総研)はこのほど、官民連携により今月24日から開始する消費喚起運動「プレミアムフライデー(PF)」について試算を発表し、PFを利用して旅行をする正規雇用者が14%に満たない「普及が進まない段階」での旅行消費の押上効果は、1年間で2000億円から3000億円程度に留まるとの見方を示した。昨年10月から今年1月にかけて博報堂、日本生命、日経ビジネス、DeNAトラベル、OZmallがそれぞれ独自に実施したアンケート結果などをもとに分析したもの。

 みずほ総研はレポートで「現段階ではPFを導入する企業は限られているほか、早帰りしても外出する消費者は多くないと見られ、消費喚起効果は限定的」と見解を説明。DeNAトラベルが25歳から69歳までの男女509人を対象におこなった、職場でのPF導入の可否に関するアンケートでは「導入済」と「導入予定」はあわせて2.2%しかなく、OZmallが全年齢の女性1300人におこなった調査でも「実施される」は3%で、「予定なし」と「わからない」が回答の大半を占めた。

 また、PFの過ごし方に関する各社のアンケート結果では、「自宅でのんびり過ごす」「家族と過ごす」「家に帰る」などが上位を占めており、現時点では消費意欲は大きく上向かない可能性があるという。これらの結果を踏まえてみずほ総研は、PFの効果を拡大するには「導入する企業が増加し、サービス供給側もキャンペーンなどの取り組みをさらに拡大して、消費意欲をさらに刺激する必要がある」と述べ、今後の盛り上がりに期待を示した。

みずほ総研は旅行や外食などのサービス消費を、PFによる押上効果が期待できる分野と分析。特に、自由に使える時間が不可欠で、他のサービスに比べて消費単価が非常に高い「旅行」は、支出増加が最も期待できるという。

 PFの過ごし方に関する各社のアンケートでは、「自宅で過ごす」以外の選択肢として「旅行」「外食」「スポーツ」「(映画などの)娯楽」などのサービス消費が多数選ばれており、特に「旅行」についてはDeNAトラベルの調査で1位、博報堂の調査で2位に選ばれた。みずほ総研は「早帰りにより時間の余裕が生まれれば、旅行意欲が高まる一因になりうる」と考察している。

 アンケートで「旅行」が上位にランクインしたDeNAトラベルと博報堂について、「旅行の行き先」に関する調査結果を見ると、国内については北海道や沖縄などの「1泊1.5日の国内旅行」を希望する回答が多かった。また、海外については韓国や台湾などの「2泊2.5日の海外旅行」が多かった。

 この結果を踏まえてみずほ総研は、1泊の国内旅行者と2泊の海外旅行者が増加することで生まれる旅行消費額を試算。PFを利用して旅行をする正規雇用者が14%に満たない「普及が進まない段階」での旅行消費の押上効果は、個人旅行が7割でパッケージのツアー利用者が3割の「個人旅行中心」の場合は2195億円、逆にツアー利用者が7割、個人旅行が3割の「ツアー中心」の場合は2637億円に留まるとの見方を示した。

 一方で、PFを利用して旅行をする正規雇用者が35%を超える「普及が進展した段階」では、個人旅行中心の場合は4975億円、ツアー中心の場合は5976億円まで増加すると見積もり、PFの普及次第で旅行消費額は倍以上に伸びると予想した。

情報提供:Travel Vision