コロンビアの危険情報【危険レベルの継続】(内容の更新)

2018年06月20日
 
南米地図へ

 

 
●アラウカ県,カウカ県,カケタ県,グアビアレ県,ナリーニョ県,ノルテ・デ・サンタンデール県北部,バジェ・デル・カウカ県ブエナベントゥーラ市,プトゥマヨ県,メタ県南部
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

●アンティオキア県南部,セサール県,ノルテ・デ・サンタンデール県南部,チョコ県,ボリーバル県南部,コルドバ県南部,カサナレ県北部,メタ県南部,ボヤカ県東部,バジェ・デル・カウカ県(ブエナベントゥーラ市を除く),ビチャダ県,キンディオ県(アルメニア市を除く),グアイニア県,バウペス県
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

●上記以外の地域(サン・アンドレス島,プロビデンシア島等の諸島を除く)
 レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●政府による治安対策や反政府武装勢力との和平プロセスが進展する一方で,反政府武装勢力の内部抗争等もあり一部地域では情勢が複雑化しています。最新の関連情報の収集に努め,危険レベル1の地域でもテロ,誘拐,殺人等に十分に注意してください。
●主要都市を離れるほど治安当局の影響力が弱くなるため,犯罪等に巻き込まれる危険性が高まります。国内の主要都市間の陸路での移動は止めてください。

1 概況
(1)コロンビアでは,国境付近や山岳地帯を中心に「コロンビア革命軍(FARC)」や「国民解放軍(ELN)」等の主要左派反政府武装勢力が存在し,治安当局との衝突も発生してきました。しかし,2002年以降,治安要員の増強等の対策や,政府とFARCの和平交渉の結果,治安には一定の改善が見られます。
 2003年と比べて2017年には殺人件数は半減し,テロ及び誘拐事件の発生件数も減少しています。国軍や警察に対する武力攻撃等の件数も減少傾向にあり,使用される爆弾も殺傷能力の低いものが多くなっています。
他方で,強盗・窃盗は増加傾向にあり,銃器を含む凶器使用の犯罪には特別な注意が必要です。2016年11月には,メデジン市において邦人旅行者が強盗に射殺される事件も発生しています。

(2)ELNやその他の武装勢力が,麻薬取引等による資金獲得活動を行うため連帯し,FARCの勢力が弱まった地域を支配下に置き,更に内部で抗争を引き起こすなど,一部地域では情勢が複雑化しています。現在,これら勢力の活動範囲は主に政府の取締りが手薄なエクアドルとの国境,ベネズエラとの国境に近い地域及び太平洋岸に集中しています。2017年2月,政府とELNは,正式な和平交渉を開始しましたが,一時的な停戦の履行と停止を繰り返しており,ELNが交渉を有利に進めるために,活動を活発化させる可能性もあるため,同組織の活動を注視する必要があります。

(3)反政府武装勢力等は恐喝,誘拐の身代金,麻薬生産・取引及び違法鉱山の運営を資金源としています。特に農村部など,主要都市を離れるほど治安当局の影響力が弱くなるため,犯罪等に巻き込まれる危険性が高まります。また,幹線道路でも,パトロール中の警察官や軍等を標的とした小規模な爆弾の爆発も散発しています。国内の主要都市間の陸路での移動は止めて下さい。

(4)なお,政府とFARCの和平合意は,治安の改善に向けての大きな前進ではあるものの,今後の同合意内容の履行を注視していく必要があります。
 和平交渉は2012年末に開始され,2016年8月に最終合意及び政府軍とFARC軍の双方向停戦となりました。その後,合意事項実施のための関連法案の審議が順次行われており,FARC兵の武装解除等を通じて,社会に受け入れられるよう手続きが進められています。
2018年6月17日,コロンビア大統領選挙の決選投票は,大きな混乱の発生もなく平穏に行われましたが,同合意の見直しを訴えたイバン・ドゥケ氏が当選したことを踏まえ,今後の情勢を注視する必要があります。

(5)邦人が2001年に誘拐され,2003年にFARCに拘束された後死亡した事件など,日本人が被害に遭う事件が発生しています。また,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの思想に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2 地域別情勢
(1)アラウカ県,カウカ県,カケタ県,グアビアレ県,ナリーニョ県,ノルテ・デ・サンタンデール県カタトゥンボ地域,バジェ・デル・カウカ県ブエナベントゥーラ市,プトゥマヨ県,メタ県アリアリ地域
  :レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア これらの地域においては,反政府武装勢力や武装犯罪勢力構成員が関与する犯罪集団による襲撃,殺人,誘拐等の重大犯罪が多数確認されており,麻薬に関わる犯罪も多発しています。また,同勢力による石油パイプライン,送電設備等のインフラに対する破壊活動や治安部隊を狙った攻撃が発生しており,多くの武器や爆発物(対人地雷,爆薬等)が押収されています。山間部ではコカやケシなどの麻薬が栽培されており,麻薬取引を巡る抗争や,政府による麻薬を根絶する政策に反対するデモも発生しています。
 さらに,政府とFARCの和平合意後,FARCの離反兵が拡散,またELNがFARCの勢力が弱まった地域を支配下に置くなど,情勢は複雑化しています。

イ ベネズエラと国境を接するアラウカ県やノルテ・デ・サンタンデール県カタトゥンボ地域は,ベネズエラへのコカインの主要な輸出ルートになっているほか,ELN等の反政府違法武装勢力の支配地域が存在します。治安機関やインフラ施設に対する爆弾攻撃のほか,近年も立ち入った外国人が誘拐される事件が発生しています。

ウ 太平洋岸のバジェ・デル・カウカ県の港湾都市ブエナベントゥーラ市とその周辺の漁港は,反政府武装勢力による麻薬密輸に使われることが多々あるため,麻薬取引に関連した事件や武装勢力間の抗争に巻き込まれる危険性があります。

 つきましては,これらの地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。

(2)アンティオキア県(スルオエステ地域,バジェ・デ・アブラ地域及びオリエンテ地域を除く),セサール県,ノルテ・デ・サンタンデール県(カタトゥンボ地域を除く),チョコ県,ボリーバル県(コルドバ市以北を除く),コルドバ県アルト・シヌー地域及びサン・ホルヘ地域,カサナレ県(ヌンチア市及びトリニダッド市以北),メタ県(アリアリ地域を除く),ボヤカ県グティエレス地域及びリベルタッド地域,バジェ・デル・カウカ県(ブエナベントゥーラ市を除く),ビチャダ県,キンディオ県(アルメニア市を除く),グアイニア県,バウペス県
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア これらの地域は,治安要員の増強等の対策や,政府とFARCの和平交渉の結果,以前と比べて治安の一定の改善が見られます。しかし,カリなどの主要都市では高い殺人率を依然として記録し,都市郊外や農村部でも,一部では治安当局の影響力が限定的であることから,反政府武装勢力や麻薬組織等の活動が認められ,社会・治安情勢は不安定となっています。

イ パナマと国境を接する西部のチョコ県から,ベネズエラと国境に近い東部の県にかけては,麻薬の輸送経路の一つで,麻薬組織による犯罪に巻き込まれる可能性が高いです。また,ELN等によるテロ,誘拐等も散発的に発生しています。

ウ ブラジルと国境を接するグアイニア県及びバウペス県はアマゾン地域の中でも,インフラが十分整備されているとは言えず,治安当局の影響力も限定的です。麻薬組織やFARCの離反兵が存在するとされ,犯罪に巻き込まれる恐れが高いほか,情勢が急変する可能性もあります。

 つきましては,これら地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には,特別な注意を払うとともに,十分な安全対策をとってください。

(3)上記以外の地域(サン・アンドレス島,プロビデンシア島等の諸島を除く)
  :レベル1:十分注意してください。(継続)

ア 首都ボゴタの市内では,治安当局のコントロールが強く,他地域に比べて治安は安定しています。ただし,2017年6月には市内の高級ショッピングセンターの女子トイレに仕掛けられた爆発物が爆発,女性3人が死亡する爆弾テロ事件が発生しているほか,一般犯罪の発生件数も他国と比して相対的に高いことから,十分な注意が必要です。特に市内南部の傾斜のある地区,旧市街地や繁華街では,様々な階層の人が集まるため,犯罪グループの抗争に巻き込まれたり,睡眠薬強盗やスリ等の窃盗被害に遭ったりする高い危険性があります。

イ それ以外の地域においても,治安当局による対策が強化された結果,治安は安定化しています。
 しかし,依然として一般犯罪は頻発しており,様々な人が集まるエリアでは,犯罪グループの抗争に巻き込まれたり,睡眠薬強盗やスリ等の窃盗被害に遭ったりする危険性があります。比較的治安の良いとされる地区であっても,強盗や窃盗などの犯罪の邦人被害が発生しており,2016年には,アンティオキア県メデジン市で,邦人の短期渡航者が強盗に銃で殺害される事件が発生しました。
 テロ,誘拐の脅威も減少したとは言え,依然として存在します。2018年1月にはアトランティコ県バランキージャ市の警察署で複数の警察官が死傷する爆弾テロ事件が発生しました。また,都市部ではタクシー運転手による短時間誘拐等も発生しています。

 つきましては,これらの地域への渡航に当たっては危険を避けて頂くため特別な注意が必要です。

3 渡航・滞在に当たっての注意
 コロンビアに滞在中は,下記の事項に十分留意して行動し,安全対策を行い,危険を避けるようにしてください。詳細は《安全対策基礎データ》を参照してください。また,外務省,在コロンビア日本国大使館,現地関係機関等から最新の情報を入手するよう努めてください。

(1)主な犯罪
ア 誘拐
 誘拐事件発生件数は,2002年以降減少傾向にあります。他方,治安当局の取締りが強化されていない地域では,身代金目的の誘拐事件が発生しています。2001年にはボゴタ市内で日本人が誘拐されFARCに拘束された後2003年に死亡した事件, 2010年3月から同年8月までコロンビア南部の山間部で日本人がFARCに拘束される事件等,日本人が過去に誘拐された例も複数あります。誘拐を防ぐため「目立たない」,「用心を怠らない」,「行動を予知されない」の3原則を守り,具体的な安全対策を講じる必要があります(詳細は「安全対策基礎データ」http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=248 ,あるいは「海外における脅迫・誘拐対策Q&A」https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.htmlを参照してください)。

イ 爆弾テロ
 コロンビアにおける爆弾テロは,発生件数は減少傾向にあるものの,警察,軍等の治安当局及びその他政府機関を対象としたものや,石油パイプライン,油井,発電施設,送電塔,橋等インフラ設備の破壊を目的としたものがあります。
 爆弾テロの手段としては,麻薬栽培地に埋設した手製の対人地雷あるいは殺傷力の低い手製の手りゅう弾や,有線または無線の遠隔操作で爆発させるシリンダー型爆弾などがあります。さらに,爆弾テロの手口として,最初の爆発に続けて,見物人や爆弾処理班を狙った遠隔操作による二次爆発もありますので,爆発直後にその現場には安易に近づかないようにしてください。
 近年,首都のボゴタで発生した爆弾テロの事例は以下の通りです。その他,反政府武装勢力が活動する地方(特にアラウカ県,ノルテ・デ・サンタンデール県カタトゥンボ地区,カウカ県,プトゥマヨ県,ナリーニョ県等)において,多発しています。
○2017年6月,市内の高級ショッピングセンターの女子トイレに仕掛けられた爆発物が爆発,女性3人が死亡した。
○2017年1月,在コロンビア日本国大使館に近い税務当局内の女性トイレで,爆発物が発見されるなど,税務当局を狙ったとみられるテロが複数件発生。
○2015年12月以降,保険会社や金融機関を狙ったとみられる小規模な爆弾事件が複数件発生。
○2015年7月,在コロンビア日本国大使館の直近に所在する私的年金基金事務所前等において,爆弾テロ事件が発生。
 
ウ 強盗・窃盗
 殺人や誘拐等の凶悪犯罪は減少傾向にある一方,強盗や窃盗事件等の一般犯罪の発生件数は増加傾向にあり,日本人が巻き込まれる例も増えています。万一強盗に遭遇した場合には,身体に重大な被害を負うこともありますので,次の事項に留意し,犯罪に巻き込まれないよう注意してください。犯人の多くは銃器や刃物などを所持しているので,生命の安全を第一に考え,抵抗したり,奪われたものを取り返そうとしないでください。また,被害者のほとんどが単独で行動している際に狙われているため,外出する際は複数で行動することをお勧めします。
 主な手口は以下のとおりです。
○路上歩行中,背後等から襲われ,現金・所持品を奪われる。
○銀行窓口・ATMで現金を引き出した後,跡をつけられて現金を奪われる。
○警察官を装った人物に所持品検査と称して現金や腕時計等を提出させられ,そのまま逃走される。
○タクシー乗車中に運転手の共犯者が乗り込んできて,現金・所持品を奪われる。
○屋外で携帯電話やカメラを使用しているところを,ひったくられる。
○食べ物に睡眠薬を混ぜられ,昏睡中に現金・所持品を奪われる。

エ その他の犯罪
 空港,飲食店,観光地におけるスリ,置き引き,密輸を目的とした荷物への麻薬等の違法薬物の混入等についても注意が必要です。空港の税関等一般人の出入りがない場所であっても所持品の管理には十分に注意してください。また,コロンビア国内に長期滞在される方は,振り込め詐欺の被害も発生しているので注意してください。

(2)一般的な注意事項
 コロンビアに渡航・滞在する方は,次の諸点に留意し,犯罪やトラブルに巻き込まれることのないよう,注意してください。

ア 山間部及び農村部における反政府武装勢力の活動が多く確認されていることから,国内の主要都市間の陸路での移動は止めて下さい。

イ 隣国の国民との間で陸路による出入国手続きは簡素化されていますが,日本人等外国人に対しては適用されていないので注意してください。また,犯罪被害防止の観点からも,隣国への移動には空路の利用をお勧めします。

ウ 犯罪被害や緊急事態に備え,携帯電話等何らかの連絡手段を用意してください。また,日程や渡航先での連絡先を家族や信頼の置ける知人・職場などへ伝えておくとともに,被害に遭った,あるいは緊急事態が発生した場合には,直ちに在コロンビア日本国大使館までご連絡下さい。

エ 3か月以上滞在される方は,在コロンビア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず「在留届」を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新の安全情報や,緊急時に在コロンビア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )

(3)コロンビアと国境を接するベネズエラ,エクアドル,パナマ,ペルー,ブラジルに対しても,それぞれ危険情報が発出されていますので留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2306
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
  https://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

 
(現地大使館連絡先)
○在コロンビア日本国大使館
  住所:Carrera 7 No. 71-21, Torre B, Piso 11 Edificio Avenida
     Chile, Bogota, Colombia
  電話:(市外局番01) 317-5001
     国外からは(国番号57)-1-317-5001
  FAX :(市外局番01)317-4989
     国外からは(国番号57)-1-317-4989
  ホームページ: http://www.colombia.emb-japan.go.jp/JPN/indexJP.htm